命式の見方

命式を構成する4つの柱

年柱 年干支

主に先祖や両親、目上、家系的なことを表すのが年干支です。特に年干は父を、年支は母を意味しています。家系的な因縁がある場合は年柱に出ることが多いです。時期は二十歳くらいまでの初年運を表します。また日干と年干の関係は第一印象とか雰囲気を示すので、面接運などにも影響します。そして日干と年支の関係から「生きる目的」が分かることもあります。

月柱 月干支

兄弟、姉妹、友人、同僚などを表すのが月柱です。また社会的活動がもっとも顕著な二十歳〜三十五歳までも表しますので、月柱は社会的な運勢もあらわします。ただし月干を兄とか、月支を姉という見方をするとはずしてしまいます。ちなみに日干と月干の関係は「生きる手段」となり、出世運に影響します。五行図を作るとき【月支のみ3倍】します。なぜなら月支は『季節』を意味し、四柱推命は季節が重要だからです。

日柱 日干支

自分自身を表すもっとも重要な場所、それが日柱です。すべては、この日柱を中心とした関係で成り立っています。とくに日干は【自分の頭】とし、日支は【肉体】と【パートナー】を表します。日干と日支の関係で夫婦生活の傾向が読みとれます。なお、日柱は三十五歳〜五十歳くらいまでの中年運を表します。

時柱 時干支

結果や成果を見る場所なので、じつはとても重要なのです。子供や子孫、目下、部下などを司るのが時柱です。時干は息子、時支は娘を表し、五十歳以降の晩年運は時柱の影響が強いです。とはいえど、これは「子どもが親を見るのがあたりまえ」だった時代の考え方です。子どもを産まない夫婦が増えた今、その点は的中するとは思えません。出生時間が分からないと時柱が出せないため、日柱までの三柱で見た場合、結果があいまいになるのと、人生の終盤が分からないので精度が欠けてしまいます。また三柱までが特殊な組み合わせの場合、時柱の関係で別の人格に変わってしまい、まったく当たらないこともあります。さらに言うと、四柱推命は二十三時から翌日になりますので、その時間に生まれた人は日柱すら次の干支に変わってしまいます。ゆえに《生まれた時間を使わない占い》は、正確性を欠きます。

命式表に表れる項目について

天干、地支

天干が【頭】で、地支が【身体】を示しています。 天干は表面的に表れる事柄を表し、仕事上でのつき合い、上司や社会からの評価、表面的な才能などを読み取ります。 そして地支は内面的に隠れた事柄を表し、他人から見ても分からない隠れた性格や才能のことを示します。体調や感情は地支の影響が強く表れやすく、地支の潜在的な部分が大きく影響しています。家庭運や恋愛傾向も、地支の状態がよく反映しています。

日干(六十干支)

四柱推命は天文暦ではなく干支暦を用いています。六十干支と呼ばれる60個のパターンです。甲子(1)からはじまり癸亥(60)で終わります。そして一巡すると、また甲子からはじまり、このサイクルを永遠と繰り返します。この六十干支の一つ一つは、十干と呼ばれるものと十二支の組み合わせでできています。十干・十二支を甲+子、乙+丑、丙+辰……癸+亥と順番に組み合わせると10と12の最小公倍数の60となるのです。一年は365日ですから、同じ六十干支は一年で6回存在することになります。 余談ですが、『六十歳の還暦』という言葉は実はここからきています。まさしく【暦がまた還る】という意味ですね。また中学の社会で習ってお馴染みの戊辰(ぼしん)戦争や壬申(じんしん)の乱など、戊辰は5番目で、壬申は9番目となります。たとえば甲子園も『甲子(1番目)の年』に完成したから名づけられたように、旧暦の名残がちらほらあります。

通変星

通変は日干から年干・月干・時干を見たときに導かれる星のことですが、天体の星とは違って【架空の星】です。中国占星術はもっぱら『虚星(きょせい)』と呼び、好んで使っています。通変は十種類あります。それが性格や才能、人間関係など表面的に表れる事柄を表します。命式の十干の組み合わせから10種類の通変星を導き出します。比肩(ひけん)、劫財(ごうざい)、食神(しょくじん)、傷官(しょうかん)、偏財(へんざい)、正財(せいざい)、偏官(へんかん)、正官(せいかん)、偏印(へんいん)、印綬(いんじゅ)の通変星があり、それぞれ特徴があります。

蔵干

十二支(地支)は秘密がありまして、じつは地支には十干が含まれていますが、その十干のことを『蔵干』と呼んでいます。 この蔵干こそが、「日本人には本当のことを教えるな!」と言われ続けた漢民族の秘伝だったのです。秘伝なのですから、当時の日本には間違った説を伝え、それが日本での定説となっています。本システムでは、本場台湾の主流で使われている蔵干をそのまま使用しておりますから、日本で広く知られている流派のものとは異なります。ご注意ください。 十二支の中に含まれる十干の数は1つのもの、2つのもの、3つのものがあります。生まれた日によって、その中のどれを採用するかが変わります。十二支の中に含まれているため『蔵干』と言うのです。なお、生まれた月日によってどの十干を採用するかは【蔵干表】から照らし合わせて導き出します。この導かれた十干と日干の組み合わせから、天干通変と同じように蔵干通変が決まります。蔵干通変で、もっとも大きく運勢に及ぼす場所が『月柱』です。ここを別名『月支元命(げっしげんめい)』と呼ぶ流派もあります。実際の鑑定でも、ここに本人の性格や特徴が特に良く出やすいのを実感できます。そもそも『月支』とは、季節(四季)を指しています。四季そのものに特徴があるように、生まれた季節が人間の性格に強く影響を与えるのです。ですから、この場所のみ五行のエネルギーを3倍するわけです。

十二運

運勢を12段階で表したもので、次の12種類のサイクルで順に移行します。 【 胎→養→長生→沐浴→冠帯→建禄→帝旺→衰→病→死→墓→絶 】 この運気のサイクルは、人が生まれてから死ぬまでの一生を例えたものです。干支の組み合わせから十二運が導き出され、各柱にあるため命式には4つの十二運があります。かの有名な『動物占い』は、この十二運をベースに考案された占いです。

干合

干合とは、本来は尅されている陽干と陰干とが結びついて、ある条件を満たすと別の五行に変わる作用です。例をあげると、甲は己と干合します。通常の五行の相性では木と土は相剋の関係ですが、甲と己の関係のみ結びつきが強く、ある条件を満たすと土の五行に変化します。干合は強い結びつきを表す意味合いがあるため、人と協力することや異性との結びつきが強いです。 なお、日本で広まった四柱推命では干合を吉と見ますが、本来の中国式では《干合が命式にどのような作用を及ぼすかによって吉凶が変わる》と読みます。干合の条件は隣り合う柱だけでなく、離れていても干合として成立しますが、作用はやや弱いと判断します。ちなみに干合すると五行が変化する場合があるのですが、それは条件が揃ったときに限ります。たとえば日干が甲で命式に己があるとき、生まれた月が土性(丑・辰・未・戌)であれば甲が戊に変化する、という具合です。

支合

支合は、十二支のなかでも、もっとも結びつきが強い組み合わせです。この十二支の組み合わせは、干合と同じく強い結びつきを表すため、結束・和合・継承などの意味があります。また支合することにより、十二支自身の五行が変化します。十干自体が変化する干合とは異なり、支合は十二支自体が変わるわけではなく十二支に内包される五行の力量が変わります。 かつて日本で広まった従来の考え方だと《子丑支合》は【土】になるのですが、本当は【水】になります。また《卯戌支合》も従来は【火】に化すと認識されていますが、春生まれとか命式中に木性が多い場合は【木】になり、土用生まれや土性が多い場合は【土】になります。それに準じて《辰酉支合》も同じような五行変化になります。

半会・三合

三合とは3つの十二支が結びつくことを表します。支合と同じく3つが結びつくことで五行が変化します。読み方は『三合会局』というのが正式で、『三会』ともいいます。 なお、この3つのうち2つが揃うと『半会』となり、作用は弱めですが、五行は変化します。自分の日支と相手の地支が三合しているとお互いに強い縁が生まれやすく、十年運や一年運での三合を見て動きのある時期を予測できます。三合は十二運の【長生(ちょうせい)・帝旺(ていおう)・墓(ぼ)】からなる十二支の組み合わせからできていて、3つが結びつくことで帝旺を表す十二支の五行に変化します。

方合

季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。この方合も、三合と同じで【旺支】が八字の中にないと成り立ちません。ですから亥+丑だけでは水局しません。子がいてはじめて水に化すのです。命式に亥+丑がいる人は、子が巡ってくると水局します。また子を持っている人と出会うときも、水局することもあります。3つのうち2つあれば『半方合』と呼んで、作用は弱めですが五行は強まります。

刑・沖・破・害

十二支同士の相性が悪い状態を表すのが、刑(けい)・冲(ちゅう)・破(は)・害(がい)です。この刑・冲・破・害のとき、突然の不運に見舞われたり、波乱が起きたり、人との衝突などの凶作用があると言われています。先に紹介した干合、支合の吉作用とは逆の意味となります。刑・冲・破・害も凶作用の強さの度合いがあり、もっとも重い凶作用が『冲』であり、破や害はそこまで気にする必要がないです。とくに喜神・忌神に影響するのは冲のみで、刑・破・害は喜忌に影響しないと覚えておいてください。凶作用の順は…… 冲 > 刑 > 害 = 破のようなイメージです。なお、刑・冲・破・害と書いていますが正式には、刑を「自刑(じけい)・三刑(さんけい)」、冲を「七冲(しちちゅう)」あるいは「対冲(たいちゅう)」、破を「支破(しは)」、害を「六害(ろくがい)」と呼びます。簡便さのため刑・冲・破・害と略しています。

空亡

天中殺(てんちゅうさつ)あるいは大殺界という言葉を、耳にしたことがあるかもしれません。テレビで一時期もてはやされ、運気がどん底になって災難が降りかかるイメージが定着しています。もともと天中殺=大殺界は、四柱推命の空亡(くうぼう)と呼ばれているものです。流派によって呼び名が違うだけでその出し方や作用も一緒のものになります。空亡は「空しく亡ぶ」と書くように空(カラ)になる、ゼロになる作用があるのです。つまり良い影響も悪い影響も、いったんリセットされるのです。良い影響を消されるのはイマイチですが、悪い影響も消してくれるラッキーな要素ということです。 実際、空亡の時期は悪いことばかりではなく、良いことも起きます。空亡期に結婚や事業が発展することもあります。もちろん空亡期に離婚や破産もありますが、ひとつ言えるのは、空亡のときは「人生の流れが変わる出来事が起きやすい」ということです。

身強・身弱

四柱推命の判断で、「身強(みきょう)」と「身弱(みじゃく)」という大別は、とても重要です。これは簡単に言うと、自我の強弱を意味しています。 身強とは、読んで字のごとく【自我が強いタイプ】です。他人の助けがなくても自力で運を切り開いて生きていける人たちです。誰にどう思われようが、我が道を行く精神の持ち主です。 反対に身弱は【自我が弱い】ということ。周囲からのサポートがなければ生きていけない人です。みずから敵を作らず、調和を大切にしようと考えます。四柱推命では『日干』を自分に見立て、命式のバランスを見て、

日干を強める干支が多い → 身強
日干を弱める干支が多い → 身弱

と判断します。たとえば、日干が「甲(きのえ)」で、命式中に同属の木性(甲乙・寅卯)や木を強める水性(壬癸・子亥)がなければ、「日干を弱める干支が多い」わけですから、この人は「身弱」と判断できます。ただし、これはあくまでも「自我」の強弱を測る尺度です。その人の性格や才能・運の良し悪しを意味するわけではありません。身強の人は自分で道を切り拓くバイタリティに富みますが、ワンマンになりがちで周囲と軋轢を生むこともあります。逆に身弱の人は繊細で、周りに振り回されやすく、ストレスをためやすい性質ではありますが、実力者からのサポートに恵まれると、才能を発揮できたりします。

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