刑・冲・破・害
刑・冲・破・害とは
十二支同士の相性が悪い状態を表すのが、刑(けい)・冲(ちゅう)・破(は)・害(がい)です。この刑・冲・破・害のとき、突然の不運に見舞われたり、波乱が起きたり、人との衝突などの凶作用があると言われています。先に紹介した干合、支合の吉作用とは逆の意味となります。刑・冲・破・害も凶作用の強さの度合いがあり、もっとも重い凶作用が『冲』であり、破や害はそこまで気にする必要がないです。とくに喜神・忌神に影響するのは冲のみで、刑・破・害は喜忌に影響しないと覚えておいてください。凶作用の順は…… 冲 > 刑 > 害 = 破のようなイメージです。なお、刑・冲・破・害と書いていますが正式には、刑を「自刑(じけい)・三刑(さんけい)」、冲を「七冲(しちちゅう)」あるいは「対冲(たいちゅう)」、破を「支破(しは)」、害を「六害(ろくがい)」と呼びます。簡便さのため刑・冲・破・害と略しています。
三刑・自刑の組み合わせと意味について
巳-申、寅-巳、申-寅 三刑(勢いをたのむ刑)
三刑は十二支を剋する(攻撃する)3つの関係を表します。「勢いをたのむ刑」は勢いがありすぎて失敗します。凶作用は冲より弱く六害より強くなります。ただし、刑があるとかならず凶作用が起きるわけではありません。起きる確率が普段よりも少し高くなる程度です。
丑-戌、戌-未、未-丑 三刑(恩無き刑)
三刑は十二支を剋する(攻撃する)3つの関係を表します。「恩無き刑」は恩を仇で返す裏切りが起きることを表します。凶作用は冲より弱く六害より強くなります。ただし、刑があるとかならず凶作用が起きるわけではありません。起きる確率が普段よりも少し高くなる程度です。
子-卯 三刑(礼無き刑)
三刑は十二支を剋する(攻撃する)3つの関係を表します。「礼無き刑」は、親と子の身内同士の反発やトラブルが起きることを表し、凶作用は冲より弱く六害より強くなります。ただし、刑があるとかならず凶作用が起きるわけではありません。起きる確率が普段よりも少し高くなる程度です。
午-午、辰-辰、酉-酉、亥-亥 自刑
自刑は、勢いが強い同じ十二支同士の関係を表します。お互い強いのでお互いが気にいらない相性で、自刑を持つと過剰な闘争心でトラブルを引き起こしたり、自分の不注意で災いを招いたりする特徴があります。
対冲の組み合わせと意味について
子-午、丑-未、寅-申、卯-酉、辰-戌、巳-亥の冲
対冲(たいちゅう)とは、もっとも凶作用が強い十二支同士の組み合わせです。『冲』の部首はニスイですが、もとはサンズイの「沖」でした。沖(おき)は岸辺から遠く離れた場所で、基本的な意味は「離れる」です。ここから冲は「物事がまとまりにくい」「持続が難しい」といった影響になりました。十二支の7つ目の陽干・陰干同士が正反対のエネルギーのため相容れないことから凶作用が生じます。とくに日支と月支が冲していると波乱が多く、人の援助を得られない、裏切られるなど運が悪い傾向になります。結婚生活での離別なのか、親子なのか、それとも病気なのかは、冲になっている支がどの通変と結びついているかで変わります。性格としては、夢をあきらめてしまいやすく、大切な人や家族に辛く当たったり、感謝が持続しなかったりします。もちろん、冲を持つすべての人がそういう性格になるわけではありません。幼少期から挫折が多いですが、それを乗り越えて出世する人もいます。