干合・支合・三合(半会)・方合
干合とは
干合とは、本来は尅されている陽干と陰干とが結びついて、ある条件を満たすと別の五行に変わる作用です。例をあげると、甲は己と干合します。通常の五行の相性では木と土は相剋の関係ですが、甲と己の関係のみ結びつきが強く、ある条件を満たすと土の五行に変化します。干合は強い結びつきを表す意味合いがあるため、人と協力することや異性との結びつきが強いです。 なお、日本で広まった四柱推命では干合を吉と見ますが、本来の中国式では《干合が命式にどのような作用を及ぼすかによって吉凶が変わる》と読みます。干合の条件は隣り合う柱だけでなく、離れていても干合として成立しますが、作用はやや弱いと判断します。ちなみに干合すると五行が変化する場合があるのですが、それは条件が揃ったときに限ります。たとえば日干が甲で命式に己があるとき、生まれた月が土性(丑・辰・未・戌)であれば甲が戊に変化する、という具合です。
干合の組み合わせと意味について
甲-己の干合
大地に木の根が割って入る関係です。己の固める役割を、甲の知識欲で広げる働きになります。樹の根が平地を割って変化する、ともイメージできます。甲は干合で戊に変化しますが、己は変化しません。甲は戊になりますが、己は己のままです。人を引きつけたい気持ちがでて、バランス感覚が豊かになって人間関係をまとめたくなります。ただし己は土性のまま変化せず、持っている引力本能もそのまま持ち続けます。
丙-辛の干合
大きな火が小さな鉄を溶かす関係です。太陽の光が宝石あるいは月を輝かすイメージにも例えられます。辛の神経質で鋭い感性や職人気質を、丙の前向きでマイペースな意識が変えていく働きになります。丙と辛が干合すると丙は壬になり、辛は癸になります。水性の本能である習得意欲が強くなり、好奇心が生まれ、新しい知識を吸収したい気持ちに溢れ、勉強への集中力がでます。
戊-癸の干合
大きな土が少ない水の流れをせき止める関係です。山の雨とも表現します。癸の現実面での弱さを、戊の環境対応力・責任感で補う働きになります。戊の優れたバランス感覚で、長い時間をかけて目的を達成するエネルギーが生まれます。戊は丙になり、癸は丁になります。火性の本能である伝達意欲が強くなり、さほど自己主張しなくても周りに影響をあたえる現象があらわれます。
庚-乙の干合
大きなハサミで草を刈る関係です。庚の硬直した現状を乙が変化させる役割になります。また庚は、乙の品の良さと繊細さを強くします。情に流されず決断する庚の責任感によって、勇気と行動力のエネルギーが生まれます。庚は干合しても変化せず剛金のままです。乙は辛に変化してプライドが高くなります。金性の本能である攻撃性が強くなって、現状を変化させるパワーを生み出し、改革のための行動力を生み出します。
壬-丁の干合
大量の水が小さな火を消す関係です。海の灯台とも表現できます。壬は束縛を嫌い冒険を求めますが、丁の傷つきやすく過剰に反応するデリケートさを補ってくれます。壬は甲になり、丁は乙になります。木性には「育てる」という意味があり、所属する組織や家庭を守って育てようとする意識が強くなります。この干合のみ「じんてい」ではなく「ていじん」と読むのが通例です。別名『隠匿の合』と呼ばれ、厄介な色情問題を引き起こすと言われていますが、必ずしもそうなるわけではありません。
支合とは
支合は、十二支のなかでも、もっとも結びつきが強い組み合わせです。この十二支の組み合わせは、干合と同じく強い結びつきを表すため、結束・和合・継承などの意味があります。また支合することにより、十二支自身の五行が変化します。十干自体が変化する干合とは異なり、支合は十二支自体が変わるわけではなく十二支に内包される五行の力量が変わります。かつて日本で広まった従来の考え方だと《子丑支合》は【土】になるのですが、本当は【水】になります。また《卯戌支合》も従来は【火】に化すと認識されていますが、春生まれとか命式中に木性が多い場合は【木】になり、土用生まれや土性が多い場合は【土】になります。それに準じて《辰酉支合》も同じような五行変化になります。
支合の組み合わせと意味について
子-丑の支合
かつては化土すると考えていましたが、実際は水に変わります。子は水の旺支で強いため、丑の土気に負けません。
寅-亥の支合
亥(水)が木に変化します。
卯-戌の支合
かつては化火すると考えましたが、実際は木に変わります。卯は木の旺支で強いため、戌の土気に負けません。
辰-酉の支合
かつては化金するのみと考えましたが、金にも土にも化します。ほかに土が多ければ土に、金が多ければ金になります。酉の金は旺支で強いですが、日が落ちる地平線で陰の気質が強いため、地平線の上にあり昼に近い辰の影響も受けるからです。
巳-申の支合
かつては化水すると考えましたが、実際は金に変わります。
午-未の支合
未(土)が火に変化します。
三合(半会)とは
三合とは3つの十二支が結びつくことを表します。支合と同じく3つが結びつくことで五行が変化します。読み方は『三合会局』というのが正式で、『三会』ともいいます。 なお、この3つのうち2つが揃うと『半会』となり、作用は弱めですが、五行は変化します。自分の日支と相手の地支が三合しているとお互いに強い縁が生まれやすく、十年運や一年運での三合を見て動きのある時期を予測できます。三合は十二運の【長生(ちょうせい)・帝旺(ていおう)・墓(ぼ)】からなる十二支の組み合わせからできていて、3つが結びつくことで帝旺を表す十二支の五行に変化します。
半会・三合の組み合わせと意味について
半会木局 卯-亥、卯-未
半会とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)の片方を形成して調和を意味します。亥卯未(いうひつじ)は、それぞれ木行の生支・旺支・墓支ですから三合木局になるのです。亥は水で、未は土ですが、卯と出会うと木に変化するのです。
半会火局 午-寅、午-戌
半会とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)の片方を形成して調和を意味します。寅午戌(とらうまいぬ)は、それぞれ火行の生支・旺支・墓支ですから三合火局になるのです。寅は木で、戌は土ですが、午と出会うと火に変化するのです。
半会金局 酉-巳、酉-丑
半会とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)の片方を形成して調和を意味します。巳酉丑(みとりうし)は、それぞれ金行の生支・旺支・墓支ですから三合金局になるのです。巳は火で、丑は土ですが、酉と出会うと金に変化するのです。
半会水局 子-申、子-辰
半会とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)の片方を形成して調和を意味します。申子辰(さるねたつ)は、それぞれ水行の生支・旺支・墓支ですから三合水局になるのです。申は金で、辰は土ですが、子と出会うと水に変化するのです。
三合木局 亥-卯-未
三合とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)を形成して調和を意味します。亥卯未(いうひつじ)は、それぞれ木行の生支・旺支・墓支ですから三合木局になるのです。亥は水で、未は土ですが、卯と出会うと木に変化するのです。
三合火局 寅-午-戌
三合とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)を形成して調和を意味します。寅午戌(とらうまいぬ)は、それぞれ火行の生支・旺支・墓支ですから三合火局になるのです。寅は木で、戌は土ですが、午と出会うと火に変化するのです。
三合金局 巳-酉-丑
三合とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)を形成して調和を意味します。巳酉丑(みとりうし)は、それぞれ金行の生支・旺支・墓支ですから三合金局になるのです。巳は火で、丑は土ですが、酉と出会うと金に変化するのです。
三合水局 申-子-辰
三合とは120度にある十二支の関係を指し、トライアングル(三角形)を形成して調和を意味します。申子辰(さるねたつ)は、それぞれ水行の生支・旺支・墓支ですから三合水局になるのです。申は金で、辰は土ですが、子と出会うと水に変化するのです。
方合とは
季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。この方合も、三合と同じで【旺支】が八字の中にないと成り立ちません。ですから亥+丑だけでは水局しません。子がいてはじめて水に化すのです。命式に亥+丑がいる人は、子が巡ってくると水局します。また子を持っている人と出会うときも、水局することもあります。3つのうち2つあれば『半方合』と呼んで、作用は弱めですが五行は強まります。
方合の組み合わせと意味について
方合 亥-子-丑
季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。亥-子-丑は3つとも冬ですから揃うと水が強化します。
方合 寅-卯-辰
季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。寅-卯-辰は3つとも春ですから揃うと木が強化します。
方合 巳-午-未
季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。巳-午-未は3つとも夏ですから揃うと火が強化します。
方合 申-酉-戌
季節の十二支が結びつくことを表します。春夏秋冬の季節を表わす十二支同士が合わさるとひとつの強力な五行となり、命式や歳運などの吉凶判断に大きく影響します。変化の力量としては、支合や三合の3倍ほどのエネルギーを生み出します。申-酉-戌は3つとも秋ですから揃うと金が強化します。